2015年8月27日木曜日

【DJ機材選びのポイント】ゼロから始めるDJ講座3

前回のエントリーで、DJにはアナログ、CDJ、PCDJの3種類があることをご紹介しました。
今回はそれを踏まえて、後悔しないDJ機材を選ぶポイントをお教えします。








出来るだけ高い機材を買うべし!

DJ機材選びのポイントは、出来る限り高い機材を買うことです。
ネタでも何でもなく、紛れもない事実です。
予算の範囲内で最大限高級な物を買ってください。


それはなぜか?
もちろん低価格の機材にもコストパフォーマンスの高い機材があることは確かです。
しかし、いくらコスパが高いとは言え、上位機種以上の機能を持っていることはほとんどありません。
「初心者のうちは安いので十分」と思っていても、意外にもすぐにその初心者の域を脱してしまい、「あの機能があればもっと高度なミックスができるのに」と思うようになります。
そうなって後々買い替えるのであれば、最初から上位機種を買っていた方が良いのは明らかです。
もちろん予算の範囲内でですので、一番高い機材意外は買うな!なんてことはありませんのでご安心を。

実際に私自身、最初は海外メーカーの安物機材を買いましたが3ヶ月ほどでパイオニアに買い替え、その後さらに2度買い替えています・・・
そんな経験から来るアドバイスです。









シェアの高いメーカーの物を買うべし!

DJ機材を作っているメーカーはいくつもあり、機能や価格も様々です。
しかし、現場(クラブ)に置かれている機材はだいたい決まったメーカーの決まった機種です。
それらは実際に現場で活躍するDJ達から信頼を得ている証拠ですし、選んで間違いないです。
またいつ現場に出ることになっても戸惑わないよう、シェアの高い機材を選びましょう。
逆に言うと、それら以外のシェアの低いマイナーな機材は選ぶべきではありません。


各機材のシェアは以下の通りです。




アナログターンテーブル

・Technics
みなさんご存知の家電メーカーPanasonicのDJ機器ブランドです。
これまでDJ用タンテと言えばTechnicsのSL-1200シリーズ一択でした。
しかし2010年のSL-1200MK6の販売終了を機にブランドが終了しており、現在新品で手にいれるのはなかなか困難です。
中古品で状態の良い物に巡り会えたらラッキー。
SL-1200シリーズは現在でもほとんどのクラブで現役で使用されています。

・Pioneer DJ
現在世界中でトップシェアを誇るDJ機器メーカーです。
元は日本のPioneer社だったのですが、2014年に海外企業にDJ機器部門を事業譲渡し、Pioneerの名は残したままで別会社になっています。
しかし機材のノウハウは健在で、2014年に発売したPLX-1000というタンテは今までTechnicsを使ってきたDJにも好評です。




CDJ

・Pioneer DJ
タンテでも紹介したPioneerです。
「タンテ=テクニクス」なら「CDJ=パイオニア」といったところ。
元々Pioneerが初めて現場使用に耐えうるCDJを開発し大ヒット、DJ業界にCDを使うという概念を根付かせた功績から、現在まで世界中でトップシェアを誇っています。
そもそも「CDJ」という名称自体がPioneerの商標ですからね。笑
CDJを買いたい方は、Pioneer以外ありえないです。
絶対にPioneer一択。絶対ですよ?




ミキサー

ミキサーはエフェクターの種類やEQの性能、音質などに差はあるものの、基礎的な操作はほとんど共通です。
また家での練習ならそんなに大きな音も出せないでしょうし、音質にもそこまでシビアになる必要もないかと思います。
なので、まずは何でも良いです。笑
ある程度DJを理解してきたら、自ずと自分の欲しいミキサーが分かって来ますよ。
それでも間違いない物を買いたい!という方は、やはりPioneerを。




PCDJソフト
PCDJソフトも2択です。

・serato DJ(
serato社のDJソフトで、これまでヒップホップ方面のDJを中心に高いシェアを誇っていたScratch Liveの後継ソフトです。
Scratch Liveよりも多くの機能が強化され、エフェクターや独自の新機能も多数搭載されました。
これによりハウスやテクノなどの四つ打ちでも高度なプレイが可能になり、現在かなりシェアを拡大しています。
また最近のPioneer製の機材が標準で対応しているのも魅力。

・Traktor
Native Instruments社のソフトです。
こちらは元々豊富なエフェクターやトリッキーなプレイを可能にする機能が多く、四つ打ち系のDJに人気がありました。
しかしScratch Liveに比べて処理が重いためよりハイスペックなPCが求められることやScratch Liveの方がより直感的なインターフェースであること等の理由で、現場での普及率はイマイチです。
ソフトのみならず、自社で専用コントローラーを多数販売しています。
音質にはかなり定評があります。





PCDJコントローラー

PCDJを操作するためのコントローラーは現場にも持ち込み前提なので、基本的には自分が使い易い物なら何でも良いです。
しかし持ち込もうと思うのなら、重さや大きさにも注意を払うべきです。

・Pioneer
ここでも出ましたパイオニア。
最近は主にserato DJ向けコントローラーが充実しています。

・Numark
低価格でパイオニアもビックリな高機能モデルがあったりします。

・Reloop
最近serato DJ向けの使えるコントローラー類を多数発売しています。

・Native Instruments
Traktor用コントローラーです。
自社製だけあって、ソフトの機能にスムーズにアクセスできます。


近年PCDJコントローラーはNative Instrumentsは自社でTraktor用を、それ以外のメーカーはserato用を、という流れになってきています。
設定次第ではserato用コントローラーでTraktorを使ったり、その逆も可能なので、PCに自身のある方は挑戦してみるのも面白いと思います。







以上、機材を選ぶポイントでした。
少々複雑な部分もあったかと思いますが、このポイントさえ押さえて選べば後悔はしないはずです。

2015年8月25日火曜日

【DJの種類?】ゼロから始めるDJ講座2

DJは何をしているのか、簡単ですが理解していただけたでしょうか?
次に、実際にDJを始めるに当たって何が必要なのかをお教えする前にDJ
の3つのスタイルをご紹介しましょう。



DJには大きく分けて3種類ある!

DJは、大別すると以下の3つに分けられます。
簡単にメリット/デメリットも合わせて紹介します。

・アナログ
もっともクラシックな、アナログレコードでプレイするスタイル。
メリット
アナログ特有の温かみのある音。
デメリット
一枚の盤が比較的高価。
最新の曲はリリースされない物も多く、また持ち運びもかなりの重労働。



・CDJ
元々はCDを使ったスタイルだが、最近はUSBメモリが使える機種も。
メリット
アナログに比べて曲の持ち運びが楽(USBなら圧倒的!)。
曲のテンポを自動で測ってくれたり、残時間表示など、デジタルならではの機能。
デメリット
機材がかなり高価(旧世代の中古品でも最新のPCDJコントローラー並みの値段だったりする)。
そもそもUSBの普及やPCDJの存在もあり、純粋にCDでプレイするメリットが現在では皆無であること。



・PCDJ
PC用のDJソフトを使うスタイル。現在最も主流。
メリット
CDJをさらに越える便利な機能。
PC一台の中に数万曲を入れて持ち運べる。
機材が比較的安い。
デメリット
MacBookなど、そこそこハイスペックなノートPCが必須。
便利すぎて基本を学べない。








以上、簡単な解説でした。
次回は実際にそれぞれのスタイルでのオススメ機材を見ていきます。




【DJって何してるの?】ゼロから始めるDJ講座1

そもそも、DJって何をしているんでしょう?
なにやら目の前の台に置かれた機材を忙しく触っていますね。



DJは曲を繋いでいる!

ズバリ正解はこれです。


この画像を見てください。
左右にあるのがCDJ(CDでDJするためのターンテーブル)です。
そして真ん中がDJミキサー。
左のCDJをA、右をBとしましょう。



まず、Aの方の曲を再生し、フロアに流してお客さんに聴こえる状態にします。
当然お客さんはAの曲で踊っています。

この時、DJはBのCDJの音をヘッドホンで聴きながら準備します。
よく片耳に押し当てているアレです。

Aの曲の程よいタイミングでBの曲を徐々にフロアに流し、ミキサーを使ってスムーズに入れ替えます。

これで、フロアにはBの曲が流れ、お客さんはBの曲で踊り始めます。

今度はDJはAの曲をヘッドホンで聴き・・・
と、この繰り返しが基本になります。


中にはCDJやターンテーブルを3台や4台駆使して凄いプレイをする人もいますよ。





よくDJは曲を作ったり演奏しているのか?という質問がありますが、答えはNOです。
DJは基本的に、他人の曲を流しているにすぎません。
しかし、曲と曲を繋ぐタイミングや選曲のセンス、細かなテクニックなどでDJの個性が出ますし、良し悪しが決定されます。
とても奥が深くて面白いですよ。



ちなみに作曲をするのはDTM(Desk Top Music)というジャンルになります。
PCで曲を作るやつですね。
昨今のEDMアーティストは大抵DTMによって曲を作ったり他DJの曲をリミックスし、それをクラブやフェスで流しています。

また、最近の機材では応用的な使い方でよりライブに近いパフォーマンスを出来る物もあります。

この辺は専門外なので、気になる方は他でお願いします。笑

【初めに】ゼロから始めるDJ講座0

昨今、やっと日本にも到来したEDM(Electronic Dance Music)ブームと共ににわかに盛り上がりを見せ始めたクラブ/DJカルチャー。
メジャーシーンで活躍するアーティストもEDM要素を取り入れた曲をリリースしたり、世界的クラブミュージックフェスであるUltra Music Festivalの日本での開催など、DJという存在がメディアで大々的に取り上げられる事も珍しくなくなってきました。



また、人気のタレントやモデル、芸人までもが趣味でDJをしており、クラブでプレイすることもあります。
このような中で各DJ機器メーカーも低価格の入門用機材を充実させたりと、DJに対する敷居はひと昔に比べて随分と下がってきました。
実際にクラブやフェスで見たDJに憧れて、DJを始めたいと思った方も少なくはないでしょう。





Yahoo!知恵袋などを見ても毎日のようにDJのやり方や機材の選び方などに関する質問が寄せられているように、「DJをしたい」という思いはあっても多くの疑問が解決されず、挫折や諦めの原因となっています。



DJに関する主な疑問は以下のとおり。

・DJってそもそも何をしているの?
・DJを始めるには何が必要?予算は?
・DJ機材を買ったけど、どうやって練習するの?





このような疑問はネットで調べればだいたい自己解決できます。
しかし、情報が散乱していて自分で情報を探し・まとめる手間がかかります。
また、具体的な練習法やテクニックなどは有料・無料問わずなかなか教えて貰う機会がありません。



私はDJを始めて6年以上になりますが、自力でそういった問題を解決してきました。
そして都心の大箱などではないですが、地方ではかなり大規模なレギュラーパーティーでプレイし、多くの有名DJをゲストとして招いてきました。
このような経験を生かし、これからDJを始めたいと思っている人やDJ初心者の手助けとなるような知識をまとめて形にしたいと考えました。



そこでこの度「ゼロから始めるDJ講座」と題してこのブログを始めることにしました。
DJって何?という初歩の疑問から機材の選び方、実際の練習法は動画を交えながら一歩ずつ解説していこうと考えていますので、是非目を通してみてください。


このブログを順番に読んで実践すれば、必ずDJができるようになります!!